サリー・アン(Sally Ann)
村人たちが自分たちの力で暮らしをよくするために 販売価格0円×・・・sold out
サリー・アンは欧米のキリスト教系の団体を母体とし、バングラデシュでは独立前から南西に位置するジョソール県周辺で、村人たちが自分たちの生活を自分たちの力で改善していくことを目的に、病院の運営、保健衛生に関する知識の啓発に取り組む一方で、さまざまな収入向上プログラムを実施してきました。村人たちが現金収入を得られるよう、羊や鶏の飼育法の指導、職業訓練を行うほか、1992年からは手工芸品の生産活動にも取り組んでいます。現金収入の手段として 手工芸品に取り組むきっかけを作ったのがスタッフのマーサ・モンドルさん。その当時は主婦をしていたという彼女は、子供の頃から絵を書いたり、刺繍をしたり、手工芸品を作るのが得意だったそうです。 この地域では昔から刺繍の伝統技術が残っていて、マーサさんはその技術を使って何か作れるのではないかと考えました。「知り合いのサリー・アンのスタッフから仕事を任されたものの、最初は手探りでした。とにかく村々を訪問しては、現金収入を増やすために手工芸品作りをやってみない?と話をして歩きました。」最初はダッカにある大手の手工芸品団体に売りに歩いていたそうですが、欧米から注文が入るようになり、デザインの指導も受けることが出来ました。「それまでは商品の大きさ、色、品質も作る人によってバラバラでしたが、海外へ販売するとなると、そうはいかないとわかって苦労しました。大きさや品質を一定に保てるようになるまでは生産者の一人一人の家を訪問して、指導を続けました。」とマーサさん。なぜ大きさや色が均一でないといけないかを理解してもらうのも一苦労だったようです。「夫が死んでしまってお金が必要でした」 ジョソールにいるサリー・アンの生産者は、約700名。生産センター(10畳程度のスペース)に週5日通って働く人もいれば、センター近郊の村に住み、自宅で家事の合間に仕事をする人もいます。 生産センターでミシン縫製の仕事をしているスフィア・ペグムさんは10代半ばで結婚し、夫の実家のあるジョソールに移り住みました。一家を養っていた夫が13年前に急死。「生きて行くためにお金が必要でした。たまたまジョソールにある別のNGOからミシンの研修を受けたことがあって、それでサリー・アンで仕事を得ることができました。」と言います。いまは毎月約3。、500タカの収入を得ることができ、娘と2人でセンター近くに住んでいるそうです。夫に先立たれ、稼ぎ手を失った女性。バングラデシュの農村部では、家事や家畜の世話、畑仕事など家の中での仕事を担うのが一般的である女性にとって、外で働いて現金収入を得る機会は非常に限られています。スフィアさんのように、定期的な収入を得られることは、彼女とその家族の生活の大切な支えとなっています。(1タカ=1.3円 2009年7月現在)
(シャプラニール発行 「クラフトリンク南風 2009年秋冬号」より抜粋)
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